ヴィスコンティ・タロット・ベルガモ版/Visconti-Sforza tarot(Bergamo Pack)
推定年代1441年頃もしくは 1486年-1487年頃
ヴィスコンティ・タロット・ベルガモ版/Visconti-Sforza tarot(Bergamo Pack)
1489年2月5日、トルトーナで開催されたイタリア、ミラノの初代公爵ジャン・ガレアゾ・スフォルツァ※とその妃イザベラを祝したレ セプションのメニューにこのチーズが掲載されているとのこと。
結婚式は長期に渡って数々のフェスティバルが開催される形となり、1490年1月13日、ミラノのスフォルツァ城で、ジャン・ガレアゾの叔父ルドヴィコ・イル・モーロが主催した豪華な宴会がピークでした。そこで舞台演出を担当したのがかのレオナルド・ダ・ヴィンチ! このエピソードは各所で散見されています。
このヴィスコンティ・スフォルツァタロットを創ったのは第三代公爵フィリッポ・マリアとその婿養子である第四代公爵スフォルツァですが、その婿をめとったフィリッポの娘、ビアンカ・マリアすなわち第四代公爵のお妃様、は中でも食に対するこだわりの強い美食家であったことが語られています。彼らの壮大なガーデン・パーティの一角に招かれた奇術師像・・・あなたは何を感じ、何を思われるでしょうか? イタリア史、中世史ともども、皆様もいっしょにタロットの世界へ!探訪してまいりましょう。
右記)英文解説書P.31「魔術師」の項
※下図)2022年5月開催したタロット日曜美術館より
★左の2枚が欠損=あとづけで作成され、22枚のセットに仕上げられています。現存しているヴィスコンティ・ベルガモ版の大アルカナというのは、実際には20枚のアルカナのみ。NYのモルガン美術館と、イタリア・ベルガモの美術館の2か所に保管されています。
制作年1400年代には、まだ「大アルカナ22枚のセット」というパッケージ感はなかったはず・・・とも言えたのですが、
※2022-07-04現在、イタリアの修道士の説法書によると22のセット感が強かった可能性がうかがえます。
ですので、この2枚が元々存在していなかった可能性もなきにしろあらずではあるのですが、ホントのホントのところは。
「タロット文化」が充実しだして、「大アルカナ22枚が当たり前」の風潮の中で、商品化する際にこしらえられた2枚である可能性は頭の片隅にとめおきましょう。
ご覧の通りの、タイトルも札番号もない、それぞれのアルカナを、ピンホールとともに、、ピンで壁のボードにでも留めてみたつもりでね、じっくり1枚1枚ご覧になって。そんなタロットマスターズワールドの役割があってもよかろうかと。
ヴィスコンティ・スフォルツァのタロット/Visconti-Sforza tarotの全画像はインターネットタロット美術館へ移動しました
ストリートアカデミーではタロット日曜美術館随時開催中です